今回のアップデートの目玉は、領土を持たない「放浪者」としてのプレイをさらに深化させる商人専用のメカニクスです。プレイヤーは一族で経営する「会社(Company)」を率い、金貨(Gold)と威信(Prestige)の間で巧みなバランスを取りながら、中世の経済圏で影響力を拡大していくことになります。
商人の成長は「会社の規模」に直結しており、これには有能な人材(Acumen)と莫大な資金が必要です。また、会社には「職人(Artisan)」「債権者(Creditor)」「戦争成金(War Profiteer)」といった専門的な目的を設定でき、どの方向性で富を築くかによってプレイスタイルが劇的に変化します。例えば、戦乱に乗じて武器や物資を売りさばくのか、あるいは王侯貴族に金を貸し付けて政治的な貸しを作るのか、戦略の幅はこれまでの封建制プレイとは一線を画します。
特に興味深いのが「商人ハウスの団結力(Merchant House Unity)」という新システムです。これは「家族の絆」と「競争力」のトレードオフをプレイヤーに強います。家族を重用すれば威信は高まりますが、効率は落ちるかもしれません。逆に、血縁に関わらず有能な「アソシエイト」を雇えば会社は成長しますが、一族内の結束は弱まるリスクがあります。このジレンマは、まさにドラマチックな中世の商人一族をシミュレートする醍醐味と言えるでしょう。
さらに、拠点をアップグレードできる「Domicile(邸宅・宮殿)」システムや、パトロンから得られる「貿易憲章」の悪用といった要素も用意されています。特権を乱用して私腹を肥やすか、忠実な御用商人として地位を固めるか。剣ではなく帳簿で世界を支配する、新たなCrusader Kings IIIの姿に期待が高まります。
