Crusader Kings IIIの次期拡張コンテンツ「Silk & Silver」によって、中世の権力争いに「経済」という新たな武器が加わります。最新の開発日記では、単なる数字のやり取りに留まらない、広大で有機的な交易システムの全貌が明かされました。
今回の目玉は、900以上のデ・ジュレ(法理上の)公爵領に基づいた「市場(マーケット)」の導入です。これまでの中世シミュレーションでは見過ごされがちだった物流の概念が、40種類以上の商品カテゴリーと共に実装されます。プレイヤーは単なる領主としてだけでなく、富を操る黒幕としての立ち回りを求められることになるでしょう。
最も興味深いのは、交易路の発展が物理的な変化をもたらす点です。交易路が維持されることで、マップ上に「道路」が形成され、軍隊やキャラクターの移動速度、さらには安全性が向上します。これは戦争においても大きな戦略的意味を持ちます。また、交易に関する専門知識(Trade Expertise)は、なんと代を跨いで継承されるとのこと。一族が何世代にもわたって特定の特産品を独占し、経済帝国を築き上げるという、RPG的な深みがさらに増しています。
また、共和国や商人は「安く買って高く売る」利益ルートを構築し、着実に富を蓄えていきます。一方で、土地を持つ領主はこれらの商人に依存して自領のニーズを満たすことになります。ここで重要なのが「独占(Monopoly)」の概念です。市場を完全に掌握することで、余剰分のみならず現地の需要までをも支配し、他国を経済的に追い詰めることさえ可能になるかもしれません。
この新システムは、剣と謀略で解決してきたこれまでのプレイスタイルに、全く新しい勝利の道筋を提示しています。シルクロードの富を独占するのか、あるいは銀の力で隣国を隷属させるのか。王冠の重みは、今や財布の重みによって決まるのかもしれません。
