今回のパッチで最も注目すべきは、サイレントのカード調整です。一度は廃止された「準備(Prepare)」が、前作に近い形で復活を果たしました。デッキの回転率を重視するサイレントにとって、手札の循環を助けるこのカードの復帰は、コンボ構築の安定性を大きく引き上げるはずです。一方で、ネクロバインダーやリージェントといった新キャラクターにも実験的な変更の巻き戻しや調整が入っており、開発チームがコミュニティのフィードバックを受けながら、慎重にバランスの着地点を探っていることが伺えます。
また、攻略のテンポを左右するシステム面にもメスが入りました。これまでフロア6に出現する可能性があったエリートモンスターが、今後はフロア6には出現しなくなります。これにより、デッキが十分に育っていない超序盤で理不尽にランが終了するリスクが軽減され、より計画的なルート構築が可能になりました。マップ生成の整合性も向上しており、ランごとの不自然な偏りが抑えられています。
ボス戦においては、多くのプレイヤーを悩ませていた「ドアメーカー(Doormaker)」に大幅なリワークが施されました。ランダム性を抑え、プレイヤーの選択がより直接的に戦況を左右するような設計に変更されています。強力なレリックのレアリティ調整も並行して行われており、特定のアイテムを引けるかどうかに依存しすぎない、より健全なメタゲームへの移行を目指しているようです。
このほか、マルチプレイヤーにおける同期ズレやソフトロックといった致命的なバグの修正、UIの表示改善も含まれています。ベータ段階とはいえ、これほど頻繁に、かつ核心を突く調整が行われるのは、完成度に対する開発の強いこだわりを感じさせます。塔を登り続ける冒険者たちは、新しくなったカードとルートを手に、再び最上階を目指す時が来たようです。
